2022.6.14
模試は意味があるのか~私立文系における模試の位置づけ~
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こんにちは。EDIT STUDYです。今回は大学受験において重要視されている「模試」について言及したいと思います。特に私立文系受験者にとって模試をどのように捉えたら良いのか?またどの模試を受けたらよいのか?これは長年ゼロからMARCHの逆転合格を実現してきたEDIT STUDYでも毎年生徒から沢山の質問や相談を受ける内容ですので、あらためて今回はクローズアップしていきたいと思います。
模試はどれを受けたらよいのか
まず模試と一口に言っても様々な種類がありますので、私立文系受験者にとってどの模試を受けるべきなのか、その首位類や特徴を押さえていきたいと思います。まず大別すると下記3種類になるかと思います。最初に結論をお伝えすると、私立文系受験者が受けるなら「共通テスト模試」になります。
1.共通テスト模試
2.記述模試
3.大学別模試
1.共通テスト模試
センター試験型から大きく変更が入り、非常に難易度が上がったのが共通テストになります。私立文系受験者にとってあくまでオプションの位置づけですが、実際に本番を想定して”場慣れ”として受けておくこと自体はアリです。
というのもご存じの通り英語は全て長文問題になり、こうした形式の私立文系の大学はありませんし、文法の単独問題も私立文系の個別入試では課されます。数学も異様なほど難しくなってしまってますが、私立文系の個別入試の数学受験の際と難易度が違いすぎますし、日本史は文化史や史料問題が非常に多く出題されます。
これはセンター型の時は良質な一般的な基礎問題で構成されており、各大学の個別入試ともリンクしていましたが、現行の共通テストは上記内容で差異があるため、ほとんど参考にならなくなってしまいました。とは言え、私立文系受験者も共通テストをオプションとして受験しますので、経験値や「場慣れ」としてはおススメです。
2.記述模試
こちらは基本的に国立受験者の2次対策のイメージになります。私立文系の個別入試でも多少記述が出題されることはありますが、あくまで一部しか出題されません。それがメインというわけでもありませんし、何より出題形式がかなり違うため参考になりません。
時々大手予備校が「ドッキング判定」と言って、共通テスト模試を受けると記述模試も受けましょう!とドッキング判定を案内してきますが、あれは単純に営業ツールになります。国立志望であれば1次試験の共通テスト模試と2次試験に繋がる記述模試のドッキング判定は意味がありそうですが、そもそも上記理由で私立文系の個別入試と出題形式が全く違う記述模試を受けても意味がないからです。
基本的には大手予備校がデータと受験料を取りたいがための営業ツールになりますので、私立文系受験者は記述模試を受ける必要は全くないと言っても過言ではないでしょう。
3.大学別模試
これはいわゆる東大模試などを指します。もちろん東大模試のように同じ問題形式で変わらずに出し続けていれば、確かに意味はあります。しかし早慶模試や早慶オープンのような模試はかなり厳しいです。というのも過去問を解いた方は分かりますが、早稲田や慶應は各学部で全く問題形式が違うからです。
早稲田模試であっても、例えば人間科学部や社会学部、教育学部、法学部、文化構想学部も文学部も商学部も問題毛一色や出題形式が全く異なります。にもかかわらず一緒くたにして受けることになりますので、あまり意味がありません。
以上のことからも、私立文系受験者にとって模試を受けるのであれば、まずその種類は「共通テスト模試」が無難と言えます。
模試を受ける目的はなにか
これに関しては受けるタイミングによって多少目的が変わってきます。基本的に前述した通り、私立文系受験者にとっては一応意味があるのは「共通テスト模試」ですので、共通テスト模試を例に説明していきましょう。共通テスト模試の場合は、下記の通り時期によって目的を持つと良いでしょう。
・第1回は立ち位置の確認
・第2.3回は学習進捗の確認
・共通プレテストは出願参考値
第1回は自身の現状の立ち位置の確認として受けます。そして第2.3回はある程度、3カ月や半年など、勉強を開始してから時間が経っていると思いますので、学習の進捗確認として受けましょう。そして共通プレテスト模試に関しては「共通テスト」自体が私立文系受験者にとってオプションになりますので、併願校つまり滑り止めの出願の参考値の位置づけで受けることをオススメします。
前述した通り、共通テストと個別入試の問題形式や出題形式が全く異なるため、実際に実力が測りにくいというのがあります。実際にEDIT STUDYの昨年と一昨年の生徒の中にも共通テスト本番で得点が取れなかった生徒でも個別入試本番でGMARCHを総なめにしたり、第一志望のGMARCHの合格を勝ち取った生徒が複数いるためです。
ですので、模試の結果に一喜一憂しないということは非常に重要です。そして、模試を受ける最大の目的は「場慣れ」になります。というのも、想像していただくと分かりますが、1年中自習室や自宅で勉強しているだけだと、成績が上がったとしても本番の試験会場で緊張してしまったり、雰囲気にのまれて力が発揮できないなんてこともあり得ます。
こうしたことを防ぐためにも、年4回程度は模試で「場慣れ」をしておくというのが重要です。ですので、個別入試の問題と出題形式や問題形式が違うので結果に一喜一憂し過ぎない、そしてあくまで「場慣れ」を目的として受ける、というのが重要です。
模試の結果をどう受け止めるか
基本的には一喜一憂し過ぎないことが重要です。前述した通り、共通テスト模試と私立文系のGMARCHなどの個別入試の問題は問題形式や出題形式が異なります。なので模試で出てきた判定もあまり当てになりません。前述した通り、問題形式や出題形式が違う模試での判定結果が、実際の入試結果に直結することはあまりないからです。またA判定やB判定も国立受験者がほとんどですが、この国立受験者はほとんどGMARCHの個別入試まで受けに来ないからです。
また勉強してもすぐに成績が上がらないというのも押さえておくべき事実です。努力してるから結果を求める気持ちは痛いほど分かりますが、1.2カ月勉強に取り組んだからといって全国の上位10%と言われるGMARCHに合格できるような点数がすぐ取れるという方がおかしいですよね?もちろん勉強して半年などであればきちんと結果は出てくるので、そこは時期も含めて押さえておきましょう。
そして何より基本的には過去問演習で判断していくのがベストです。それぞれの志望大学の過去問はダイレクトに実力や合格可能性を推し量る指標になりますので、その結果から次のインプットに繋げていくのが王道です。EDIT STUDYでは週に1度の授業担当講師との面談で過去問ノートの分析を一緒に実施したりしますので、こうした対策が重要になります。
まとめ
私立文系受験者にとって模試はあくまで「場慣れ」の位置づけで「共通テスト模試」を受験すればOKで、判定や結果も個別入試の問題形式や出題形式と異なるため一喜一憂し過ぎないことが重要です。そして基本的には過去問演習でしっかりと実力や合格可能性を推し量り、インプットの質を上げるために学習計画を最適化していきましょう。
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