2020.9.14
【2021年2月更新】 「GMARCH・関関同立」の厳しさについて
こんにちは。今回から一連のいくつかの記事で、今の私立文系大学受験を取り巻く状況を整理してみたいと思います。まずは「MARCH・関関同立」の厳しさについて検討していきます。弊塾が関東に拠点を置く私大文系専門塾ということもあり、そもそも「関関同立に関して詳しく知りたい!」という方もいらっしゃると思いますので、まずは関関同立(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学)のそれぞれの大学の概要を簡単にご紹介しておきます。
「関関同立」の簡単な紹介
関西大学は大阪は吹田市に本部を置く関西有数の私立大学です。1922年(大正11年)に日本の私立大学では立命館大学(「関関同立」の立)と共に古い段階の大学令に基づき、2学部(法・商)を擁する大学(旧制大学)の一つとして新発足し、大学予科を付設した歴史ある大学でもあります。
2020年現在、13学部、大学院16研究科を設置しており、近年、専門職大学院の充実を図っており、法科大学院・会計専門職大学院・臨床心理専門職大学院を設置しています。また体育会はサッカー、アメリカンフットボール、野球を始め非常に盛んで関西学院大学との対抗戦は「関関戦」と呼ばれ伝統ある一戦として親しまれています。
兵庫県西宮市上ケ原一番町1-155に本部を置く日本の私立大学。当時多くのミッションスクールが「英和学校」(Anglo-Japanese school) と呼ばれていた伝統を破って College、すなわち「学院」と西日本で最初に、日本国内では「明治学院」に続き名付けられた。
また、当時のいわゆる「新進学徒」は漢音ばかり読む傾向であったので「関西」を「クヮンセイ・クワンセイ」と漢音で呼ぶこととした。本来は呉音読みする単語も漢音読みをすることが若者を中心に流行していたため、「関西」も「かんせい」と読んでおり、校名もその読み方でつけられた。いずれにせよ、関西学院を「かんさいがくいん」と読むのは誤りである。1932年(昭和7年)3月7日に大学令による関西学院大学が設立認可され、予科を開設した。スポーツにおいてはアメリカンフットボール部、ラグビー部、サッカー部、野球部などが競合として全国的にも知られています。
京都府京都市上京区今出川通烏丸東入玄武町601番地に本部を置く日本の私立大学である。1920年に設置されており、日本の私立大学では早稲田大学・慶應義塾大学についで、最も古い段階で大学令に基づく大学となった。双方の創立者である新島襄と大隈重信は関係が深く、早稲田大学とは親密な関係を築いている。なお同志社大学と早稲田大学は1年間の国内交換留学制度を結んでおり、双方の学校から留学生が訪れています。
スポーツではアメリカンフットボール部、ラグビー部、バスケットボール部などが競合として全国的に知られている。また、関西では関関同立の上(偏差値的にも知名度的にも)に立つ私立大学がないため、同志社大学は立命館大学と並んで関東の早慶上智と同等の扱いを受けることも多い。
京都府京都市中京区西ノ京朱雀町1に本部を置く日本の私立大学である。1922年に設置された。(大学令による大学設立認可の年)現在の立命館大学では、京都法政学校が設立された1900年を創立と、私塾立命館が開設された1869年を立命館の創始としている古い歴史をもつ日本有数の大学である。
また2020 年 6 月に発表された QS 世界大学ランキングでは、立命館大学は 801 – 1000 位に ランクインした。QS 世界大学ランキングにランクインした日本の大学のうち、私立大学 に限ると 6 大学しかなく、立命館大学は西日本(近畿・中国・四国・九州)の私立大学で 唯一ランクインしている。スポーツはアメリカンフットボール部、女子駅伝などが全国的にも競合として知られている。
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「MARCH・関関同立」の厳しさについて検証
さて改めて今回のテーマである「MARCH・関関同立」の厳しさについて検証していきましょう。まずみなさんはMARCH(明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)そしていま簡単にご紹介した関関同立(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学)と聞いたとき、何をイメージしますか?
多くの方にとっては東京・関西の名門私立大学というイメージがあると思いますが、一方で、「落ちこぼれが行く大学」というイメージを持っている方も、実は少数ながらいらっしゃるのではないでしょうか。「MARCH・関関同立という大学群が日本においてどのような位置にあるのか」はご自身の状況によって見え方が異なる部分も大きいと思いますので、このあたりをより客観的に数字で見ていきましょう。
今回はシンプルにするために以下の条件で話を進めます。
①上から偏差値順に大学定員は埋まっていく
②国公立大学・医歯薬学部はすべての私立文系大学より優先的な進学先である
③早慶上智ICU東京理科大はMARCHより偏差値が上である
④ソースや年度が異なるが、概数計算のため誤差として処理する
まずは2019年度18歳人口を確認します。
18歳人口総数≒1,180,000人
MARCH進学者がこの中でどのような位置にいるのかを検証していきます。
A: 国公立大学入学者総数=118,783人≒118,800人(十の位で四捨五入)
B: 医歯薬学部入学者総数(国公立除く)=医学部3,486人+歯学部1,768人+薬学部11,301=16,555≒16,600人
C: 早慶上智ICU東京理科大入学者総数=早稲田8,605人+慶應6,456人+上智2,790人+ICU 613人+東京理科3,770人=22,234人≒23,200人
D: MARCH・関関同立入学者総数=明治7,279人+青学4,044人+立教4,519人+中央5,712人+法政6,434人+関大6,792人+関学5,611人+同志社6,432人+立命館7,146人=53,969人≒54,000人
これを図示すると以下のようになります。
この図を見ればMARCH・関関同立進学者は世代全体の上位15%前後に入るということがわかります。現実的には全員が大学受験をするわけではないですし、地方国公立を蹴ってMARCHに進学するということも普通にあります。また、学力以外の要素、例えば経済力などによって進学先が制限されることもありますし、例えばコミュニケーション能力やリーダーシップなどによってAO・推薦で進学を決めるケースもあります。したがって、あくまでもイメージではありますが、ここではひとまず「MARCH・関関同立進学者は世代全体の上位15%前後に入る」ということで話を進めます。
上記を踏まえて、いわゆる「普通」の人が上の図のちょうど真ん中にいると考えると、その人にとってMARCH・関関同立に合格するということはやはり相当厳しいと言わざるを得ません。福岡という、有力ではありますが一地方からこれらの大学を目指す場合は、指導者の面、距離の面、経済的な面などでさらにハードルは上がります。一方、このように狭き門であるがゆえに、社会一般でも高く評価されていると言えるでしょう。
以上、今回はMARCH・関関同立の厳しさについて数字で検証してみました。次回は「ゼロから」の厳しさについて考えてみます。
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