2019.10.14
<2019年10月更新>【新入試英語-リスニング-】プレテスト分析&対策
Table of Contents
みなさんこんにちは、2021年度大学入試改革(新入試)担当の初田です。
今回はH30年共通テスト試行調査英語(リスニング)を見ていきたいと思います。
TOPICS
✓共通テストリスニングの概要
✓差がつくのは第四問以降
共通テストリスニングの概要
✓リスニング試験の概要
✓出題の特徴
まずは共通テスト試行調査英語(リスニング)の概要についてみていきましょう。
・試験時間 30分 (センター試験 30分)
・問題数 大問6問―全30問 (センター試験 大問4問―全24問)
・配点 100点 (センター試験 50点)
試験時間を除き、問題数、配点とセンター試験よりも増加しており、従来のような読解のおまけ程度という位置づけではもはやなく、確固たる受験科目の一つとして扱われ、受験生としても本格的に対策を取る必要のある科目なったと考えるべきでしょう。
出題の特徴としては、発話者のイントネーションが多様となったこと、大問4以降の出題形式が大幅に変更されたことがあげられます。
発話については問題の大部分はアメリカ英語話者によって行われていましたが、イギリス英語、アジア系英語のイントネーションによって行われる問題がありました。これは様々な出自の英語話者とのコミュニケーションを図ることができるかを試す問題かと思われ、高得点帯で争う受験生にとっては失点ポイントになりやすく注意が必要です。
また出題の形式について、従来のセンター試験をほぼ踏襲した第1問~第3問とリスニング力を前提に思考力などを問う全く新しいタイプの出題の第4問~第6問で分かれており、共通テストの方針に沿った第4問以降をどれだけ得点できるかが受験生の間での勝負となりそうです。
差がつくのは第4問以降
✓センター試験を踏襲した第1問~第3問
✓共通テストのために作られた新しい第4問~第6問
問題構成は前述の通り第1問~第3問と第4問~第6問で大きく異なっています。
第1問~第3問は従来のセンター試験と同様に一問一答的に回答を行えばよく、問題文も二回流れるため比較的回答が容易です。
一方で第4問~第6問は共通テスト用に作成された全く新しいタイプの出題で、回答についても、内容を聞き取った上で、その内容を踏まえ選択肢を選ぶ必要があり、「聞こえれば解ける」ではなく「聞こえたうえで考えないと解けない」ような問題になっていました。また、複数の選択肢を選べる問題の出題があること、音源は一度しか流されない事もあり、受験生のリスニング力と思考力、判断力を測る出題となっています。
第4問以降の特徴は以下の通りです。
第4問
第4問はA,Bの部分に分かれ、Aで2問、Bで1問の出題がありました。音源は全て一度だけ流され、聞き逃すと回答することが出来なくなります。
第4問A問1は4つのイラストを時系列に並べストーリーを完成させる問題でした。比較的容易な問題で音声の聞き取りとイラストを踏まえ解答をしていきます。
第4問Bはパンフレットに基づいた旅行の説明を聞き、パンフレットを完成させていく問題でした。旅行の料金が何によって変わるかを聞き取ったうえで、金額が変わる条件を踏まえ回答をする必要があり、問題の核となる表現を聞き逃すと連鎖的に回答が出来なくなることが特徴です。
第4問Bは日本語で音声に関わる前提条件の説明があり、その条件に沿って回答を選び出す問題です。限られた時間の中で日本語を読み込み、どの情報が必要となるか考える必要があるため、解答に慣れを要する問題です。
第5問
第5問は2つの問題で構成され、問1で3問、問2で1問の出題がありました。
問1は英語で書かれたワークシートを完成させる問題で、第4問と同様、流される音声の前提条件が日本語示されており、音声が流れる前に音声の前提条件とワークシートの内容、問題として何がきかれるかを素早く判断する必要があるため、受験生のリスニング力、思考力に加えて情報処理能力も求められる問題でした。音声は一度だけしか流されないため、内容を聞き取りながら回答を選んでいく、あるいは回答のパターンを把握しながら聞き取っていく必要があり「聞きながら考える」必要があるなど、高度な問題となっています。
問2では問1で行われた内容の続きを聞き、図表を元に回答を選択する問題でした。読み上げられる内容をただ聞き取るだけではなく、その内容を聞き取ったうえで表を踏まえ選択肢を精読し、相応しい回答を選択していく必要があるため問1と同様高度な問題となっています。
第6問
第6問はAとBの二つの問題で構成され、A、Bそれぞれ2問ずつの出題でした。
問Aでは、2人が対話している状況が日本語で示され、それを踏まえたうえで音源を聞き回答を選ぶ問題です。一度しか音源が流されない中で選択肢を選ぶ必要がある事、各選択肢も単純なものではなく読解力を要するものであるため、二人の話している内容を頭の中でまとめながら取り組む必要があり、リスニング力、要約力、思考力が問われる問題となっています。
問Bでは問Aと同じテーマで異なった状況の音声を聞き回答を選ぶ問題でした。特徴としては、複数選択が可能な問題であること、図表を読み取って解答をする必要があることの二点です。一度しか音声が流れない中で音声内容の聞き取りを行い、要旨を判断していく必要があるため、リスニング力、思考力の問われる問題となっています。
出題の方針としては総じてリスニング力だけでも回答可能な第1問~第3問、一定のリスニング力があることを前提に、思考力、判断力、要約力など幅広い能力を必要とする第4問~第6問と考えることが出来ます。CEFR換算での問題の難易度も第4問から上がっており、受験生の間で明らかに差がつくのは第4問以降であることは明らかでしょう。
リスニングにおいては従来のような対策を取るだけではもはや不十分であると言わざるを得ません。今後難易度がある程度調整されることも考えられますが、それを踏まえたとしても、私大文系の受験科目においてもっともインパクトの大きい変更になると思われます。
よって、高得点を目指すのであるならば、日ごろから対策のためのメソッドを持った場所での学習が必須となります。
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