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模試の種類
一口に模試と言っても主催する団体・対象大学・試験方式によって実に様々なものがあります。結論から言うと、ほとんど無視して構いません。理由は以下です。これについては後で詳述します。
- あまり多く受けても意味がない(むしろ悪影響)
- 受験者数が少ない模試はデータ的に価値がない
- 大学名を冠していない模試は全くの無用
ここでは説明は省きますが、とりあえずこの要領で模試を切っていくと受けるべき模試はかなり限られてきます。以下はこれを志望大学毎にまとめました。
志望大学 | 受けるべき模試 |
---|---|
有名国公立大学 | 河合塾の「全統マーク模試」 {河合塾・駿台・代ゼミ}の「センター試験プレテスト」 {河合塾・駿台・代ゼミ}の「大学名を冠した模試」 |
それ以外の国公立大学 | 河合塾の「全統マーク模試」 河合塾の「センター試験プレテスト」 河合塾の「全統記述模試」 |
有名私立大学 | {河合塾・駿台・代ゼミ}の「大学名を冠した模試」 |
それ以外の私立大学 | {{河合塾・駿台・代ゼミ}の「私大模試」 |
※「有名大学」とはここでは「大学名を冠した模試」がある大学を指します。
もちろん全て受ける必要はありません。ただ「受けるなら」、表にある模試から選ぶことをお薦めします。結果的に河合塾の回し者みたいになってしまいましたが、模試問題のクオリティ・受験者数とその質を考慮すると、やはり河合塾が一歩リードしていると思います。
ついでに寸評をしておくと、駿台は基本的に問題の質が「堅い」(問題が古臭い&細かい)、代ゼミは「見当違い」(無駄に難解)という印象です。
当塾では河合塾の全統マーク模試全回分+センタープレテストと、希望者には早稲田・慶應模試を受験してもらっています。
模試の意義
これはもう巷で言われている通りです。
1.試験会場の雰囲気に慣れる
模試とはいえ、入試も近づいてくると会場は一種異様な熱気に包まれます。この雰囲気に慣れるだけでも模試の意義はあります(慣れすぎても意味はありません)。また、この緊張感を楽しむためのセコいテクニックとして、「開始直後から鉛筆をカツンカツン鳴らして周囲を威嚇する」「試験終了後『簡単じゃなかった?』を連発する」「自分が解けた問題だけを答え合わせする」などがありますが、当然のことながらあまりやり過ぎるとひんしゅくを買います。ほどほどに楽しみましょう。
2.出題形式に慣れる
模試なのでこれは当然ですね。自分で過去問を解くよりも模試の方が時間も厳密で、なおかつ、採点もしてくれるので大変ありがたいところです。ただし、これに当てはまるのは「大学名を冠した模試」だけです。国公立大学でもそうですが、特に私立大学は大学個別試験の傾向がバラバラです。この場合は模試よりも過去問重視でいきましょう。これが前述の理由3に当たります。
3.現在の実力を知る
これは本番にはない模試の特権です。模試はいい意味で「しょせん」模試なので、合否に直接関係することはありません。A判定をいくら大学に持ち込んでも合格はできません(気合いは認められます)。よって、安心して現在の力試しができるわけです。ここで重要なのは受験者数とその質で、安定した母集団を持った模試でないと正確な分析ができません。これが前述の理由2に当たります。
4.復習効果が高い
「模試は受けっぱなしにするな、復習しろ」とよく言われます。これにはちゃんとした理由があります。あまり大きな声では言えないのですが、実は…
大学入試問題を予備校が作成している場合があります。
どこの大学かはさすがに公表されないのですが、この事実を考慮すると、よく見かける「ズバリ的中!」というヤツも「オマエ、自分で作っといてそりゃないだろ…」と言いたくなります。これは半分冗談ですが、基礎クラスから最難関クラスまであれだけ大量にテキスト・テストを作っていれば、いやでも数問は的中するものです。
というわけで、同じ問題が出る可能性があるなら復習は必ずするべきでしょう。さらに、模試は一回真剣に解いた(解こうとした)経験があるので、普通の過去問より学習効果が高くなります。また、センター試験模試、特に古文・漢文・理科・社会は出題範囲がひどく限られているので、似た問題・下手したら同じ問題が本番でも出題される可能性がかなりあります。だから復習するのは当たり前なのです。
でも、おそらく多くの受験生が復習してないと思います。なぜか?
単純明快、答えは「受けすぎ」なんです。模試は解説やら何やらで一回分でもかなりの分量になります。やたらと模試を受けすぎると情報処理が追いつかなくなって最終的には母親に資源ゴミに出されます。だから理由1なのです。