【2020年11月更新】早稲田を目指すための過去問対策 その2

過去問演習について、前回の最後から引き続き分析の仕方についてです。

 

⑤ 間違えた問題の中で「うまくやれば取れた問題」を特定する

 

いわゆる傾向と対策の「対策」部分にあたるのですが、まず認識しておきたいのは受験生の限られた時間で全ての問題に万全の対策を取ることは不可能です。

 

赤本等には「アクセント問題にも対応するべく普段から辞書で発音記号を意識した勉強~」といったおそろしくおおざっぱ、かつ、非現実的な対策が掲載されていますが、ここで言いたいのはそういうことではありません。

 

より現実的・具体的な対策です。

 

たとえば、英語で「本文に合致する内容であれば 1、合致しない内容であれば 2、どちらでもない内容であれば 3 をマークせよ」という問題があるとしましょう。

 

もちろん英語の読解力が基礎になることは誰でもわかるのですが、一方で、「おそらく 3 が多くなることは有り得ないな」という読みは可能なわけです。

 

というのは入学試験という性質上、結局は読めたか読めてないかを聞きたいわけで、まったく読めていない人がすべて 3 にマークして高得点を取るという事態は大学側としても避けたいはずだからです。

 

ひとつ例を挙げておきましょう。早稲田商学部過去問で”go”の後ろに前置詞を入れる問題があり、答えは”for”でした。ここで”go for-“で「~を得ようと努める」という熟語自体も重要ではありますが、それよりも”to”を選んだ人は大いに反省の余地があるわけです。

 

「早稲田大学の入試で”go”の直後の”to” を聞くか?」という疑問はあって然るべきで、常識的に考えてそれはほぼ有り得ません(もちろんボーダーフリーの大学なら素直に”to”が正解です)。

 

こう考えることで少なくとも”to”は選択肢から除外でき、そのことによって正解確率は多少なりとも上がります。熟語を知らないから終わり、ではなく、間違えはしたもののこう考えたら取れたかもしれない、そしてその視点で見直していくとココとココは取っておきたかった、そのように答えを絞っていくことや考え込むことこそが過去問演習の最大のポイントだと言えます。

 

直前期に知識量自体を大幅に増やすことは難しいですが、考え抜いて答えを絞る習慣、また、大学のレベルにピントを合わせるという訓練は十分に可能です。

 

この意味で、解説を熟読することが必要になってきます。

 

昨今はネット上に過去問があるために赤本を買わない人も見受けられますが、自分が本気で入りたいと思っている学部の赤本は必ず買うようにしてください。

 

そして、正解に納得するのではなく、正解まで「自分が」どのようにたどりつけるか、これを基準としてじっくり時間をかけて考えてみてください。ここだけで早稲田であっても 10 点前後は伸ばせます。

 

⑥ 演習の感想を書いておく

 

一通り解き終えたら科目毎に、問題構成・制限時間・注意点の 3 つの項目にメモ書き程度で感想を書いておきます(付属のシートを使用してください)。私立文系受験生は通常 5 学部以上を受験することになりますので、他の学部等の問題を解いているうちにどのような問題だったかを忘れてしまいます。

 

基本方針としては本番の試験開始前に「この学部はどのような問題が何題出て時間制限は厳しい/ゆるい」と説明できる程度には試験形式に習熟しておきましょう。

 

⑦ 解き方を工夫する

 

たとえば、かつての東大英語は時間制限が非常に厳しく、センター英語を 50 分程度で終わらせることができる受験生でも時間が足りませんでした。

 

そこでどういう解き方が編み出されたかというと、「試験開始前の時間を使って第一問の英文を表紙の裏から透かして読んでおく」という斬新すぎるものでした。常識的に考えればどこからどう見ても変態的行為だと思いますが、当時の予備校で大々的に薦められ、また、受験生の多くが実際に行っていた秘技であったことも事実です。

 

ここで言いたいのは実際にみなさんも透かして読めということではなく、「そこまでやるか?」を受かる人たちは真剣にやっているということです。

 

「試験開始直後の一分間は深呼吸をしながら冷静に周囲を観察、次の 2 分間で問題全てに一通り目を通してから解き始める」などもありました。解く順番を決めておくなどは序の口で、決めていない人の方がおかしいくらいです。

 

塾では一般的な大学受験知識を身に付けていきます。

 

一方、過去問演習では各自で考えて受験学部に特化した解き方を完成させなければなりません。逆転合格を真剣に目指すのならそこまでやるのです。早稲田の場合はボーダーライン付近の 1 点(小数点以下第三位まで出します)以内に 100人が固まることはザラで、1 点でも多く取れればそこが合否のわかれ道になることだって普通にあります。

 

最後に、過去問演習は何年分やればよいかという質問をよく受けますので書いておくと、第一・第二志望まではできれば 5 年分、最低でも 3 年分は解いておきましょう。それ以外は三科目でボーダーラインを大幅に上回れば 1年分でも十分ですし、上回らない場合は上回るまできっちり行うのが基本です。

 

滑り止めは学科にこだわらない

 

最後になりましたが、大事なことを書いておきます。

 

これも第一志望は各人の好みで出願してもらって構わないのですが、滑り止めで学科(学部、ではなく)にこだわる必要は全くありません。基本的に大学側の生徒募集は学部の下、学科単位で行っていましてそれぞれボーダーラインが微妙に異なります。

 

ところが微妙とはいえ、得点率で3~5%ほどの差が出る場合もあり、「げ。あの学科なら受かってた。。。」なんてことはよくあります。

 

そんなことにならないよう、学科は確実に最もボーダーラインが低いと予想される(ある程度データから推測可能です)言ってしまえば不人気なところを狙ってください。

 

こう言うと「興味のないところに行ってもなあ」という声が聞こえてきそうですが、そもそも滑り止めとはそういう存在です。そこは開き直ってください。もうひとつ、学科変更くらいであればほとんどの大学では入学後に頑張れば普通に可能です。

 

実際、教え子の中には学科どころか学部変更した強者もいます。

 

 

以上です。

 

私の言っていることに納得してもらえたら、このような情報戦はとっとと切り上げて勉強に集中しましょう。

 

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