「滑り止め」に進学するか、「浪人」するか悩んでいる方へ

1志望群に不合格になった私大受験生にとって、3月初旬は様々な気持ちが渦巻く時期です。

 

 

見事、第1志望群に合格して春からのキャンパスライフに気持ちを躍らせる私文受験生いる一方で、受験時にはじめてキャンパスに訪れた大学、興味があまりない大学(滑り止めの大学)しか合格していない私大受験生もいます。私立大学の定員厳格化による私文の超難化により、そんな思いをしている受験生も少なくないはずです。

 

 

そんな中で出てくるのが「浪人」というキーワードかと思いますが、たとえ浪人しても第1志望群に合格できる保証はありません。「滑り止め」に進学するか、「浪人」するか、塾・予備校の選び方まで含めて3STEPで検証してみましょう。ちなみに2020年度(2021年)新入試の受験環境は、新入試の影響を受ける可能性は低いと言えます。(関連記事:浪人生コラム⑥-2020年度(2021年)入試に向けて浪人すべきか否か-

 

 

もし合格大学・学部がなく、浪人を検討されている方はSTEP3から読んで下さい。

 

 

STEP1 合格大学・学部の進学を検証する

 

 

多くの人は、滑り止めで合格した大学・学部の情報を正確には把握できてないはずです。[特に私大超難化、2020年度(2021年)新入試に向けた浪人は、入試変更点が多いため避けた方が良いと学校の先生から保守的なアドバイスを受けてきたはずなので)]まずは進学することを前提にその大学・学部の情報を集めましょう。具体的にはHP・パンフレットなどから、その大学・学部で獲得できるモノ(学問領域・キャリア支援・就職実績)を調べて、知人が在籍している場合は話を聞いてみましょう。そして通学イメージを湧かせるために、キャンパスに足を運んで、雰囲気を確かめてみましょう。3月は大学が春休みのため学生自体は少ないかもしれませんが、サークル活動の様子など見れる機会もあるかもしれません。

 

 

その際に重要なのは第1志望学群の大学と現時点で合格出来ている滑り止めの大学との最終学歴の差を自身がどこまで重要視するかです。もちろんお金や学歴が全てというつもりは一切ありません。ただ上位の大学との就職実績や生涯年収など将来の可能性を拡げるという視点で大学群で差があるのは事実です。

 

 

※日東駒専とMARCH以上で平均で年収で50-100万円近く差が出る、大手企業への就職率は日東駒専だと全学生の約1割に対しMARCH以上だと約3割で、こうした実績で差が出るのは事実です。

 

こうした実情を逆転することが出来るというのが浪人するメリットになります。浪人するデメリットはメリットのまさに逆で、逆転合格が出来る保証や、ましてや現在合格している大学に再度合格する保証がないという点です。その上でどの予備校に通うにせよ、100万円以上の費用がかかるのは簡単な話ではありません。

 

 

また浪人で上手くいくタイプというのもあります。皆さんが想像する以上に浪人生活はツラく、自分を律しなければなりません。だからこそ「最後までやり抜く力」「折れない心」が非常に重要になります。浪人で上手くいくタイプを簡単にまとめると、どの予備校に通うにせよその予備校の方針に純粋についていける、そして最後までコツコツとやり抜くことができるタイプだと言えます。そうすれば現状の学力よりも伸ばすことはでき、逆転できる可能性があるからです。

 

 

こうした内容を踏まえてどうしても第1志望群の大学に行きたいという想いが強くなれば、STEP2に進みましょう。

 

 

STEP2 塾・予備校に通って浪人する場合、保護者さまと交渉する

 

 

塾・予備校に通って浪人する、となると、(私文で全科目受講した場合)年間100万前後の授業料がかかります。授業料を支払うのは保護者さまのケースがほとんどで、生徒のみで浪人するか否か決定するのは難しいというのが現実です。過去、弊塾にて浪人した生徒の中には、受験費用を夏頃までアルバイトで貯金していた生徒もいましたが、授業料全額をアルバイトしながらというケースは、ほぼありませんでした。ご家庭の経済事情などを踏まえて保護者さまとしっかり話し合う機会を設けましょう。

 

 

また2020年度(2021年)新入試は「英語4技能・共通テスト記述見送り」となっているため、私文受験生への影響はほぼないという前提になります。

 

 

ちなみに「偏差値55以上(日東駒専は合格)+鋼のメンタルを持った生徒」以外は自宅浪人(通称:宅浪)するのは避けましょう。みなさんが想像する10倍くらい、宅浪で志望校に合格するのは「自己管理」という視点で難しいことなのです。「勉強プログラムを1人で組む」「質問できる相手がいな状態で勉強内容をすべて理解する」「プログラムの進捗管理・修正を正確に行う」「1人の力でモチベーションを保ち、勉強を10ヵ月継続する」。

 

 

この生活を10ヵ月の間、志望校合格から逆算して明確にイメージできる生徒が「偏差値55以上(日東駒専は合格)+鋼のメンタルを持った生徒」に該当します。大人にとっても自己管理が必要な「ダイエット」「英語」を継続することは非常にハードルが高いと言えます、というのもRIZAP(ダイエット・英語)に多くのビジネスパーソンが安くないお金を払って通うのは、知識のあるコンサルタントに管理してもらえて、アドバイスをもらえる環境がないと正しい努力が継続できないからです。保護者さまから浪人OKが出たらSTEP3に進みましょう。

 

 

STEP3 10ヵ月通う塾・予備校を選ぶ

 

 

「大学受験塾・予備校「ホントに正しい」選び方に一般的な選び方は記載していますので、本コラムには浪人生に特化したカタチで「浪人生の大学受験・塾の選び方-3つのポイント-」として書いていきます。

 

 

 ポイント1 午前9時開始のカリキュラムとなっているか

 

 

朝方生活をベースに朝から勉強を開始できる環境があることは、質も高い勉強を継続するためにとても大切です。

 

 

入試が午前から始まるため、午前に頭が働くよう調整していくことはもちろんのこと、勉強時間を確保するという視点でも朝から勉強することは、とても効率的です。浪人して失敗する多くの原因は、夜遅くまでスマホでゲームをしたり、SNSを見てしまって夜型生活になり、午後の授業時間から塾・予備校に行くという悪いサイクルを繰り返すことです。また浪人生には授業時間以上に自習時間が大切ですので、自習室が9時から開室している環境は必須と言えます。そのような理由で、午後から開室して現役生と一緒に授業を受ける塾・予備校は浪人生にとっては不向きといえます。もちろんEDIT STUDYのカリキュラムは9時開始となっており、自習室も9時から使用できます。

 

 

ポイント2 授業の出欠席の連絡はあるか

 

 

言い換えれば、サボることができない環境になっているかどうかは親子両者で確認しておいたほうがいいポイントです。浪人生は時間の自由があるため、仲間からの遊びの誘惑に負けそうになるときもあります。

 

 

生活リズムは乱れやすくなります。しかし言うまでもなく、決められたカリキュラムに沿って勉強を進めていかなければ成績は上がりません。また、1度サボってしまうと、自分の中で欠席に対するハードルが下がり、2度3度とサボりが常習化していくのが普通です。

 

そのとき大人がそれを把握し、指摘し、モチベートできるかどうかという点は大きな抑止力となります。

 

システムとしてタイムカードのような出欠確認があったり、塾・予備校と保護者さまのやりとりが密に取れているような塾・予備校はその点で安心できると言えます。淡々とルーティンで受験勉強を進めていくということは意外と難しいことです。EDIT STUDYでは生徒・保護者さまが出欠状況・テストの合否を24時間web上から確認できます。

 

ポイント3 移動時間・第1志望群合格に妥協しない

 

現役時代の塾・予備校選びは何かしら妥協して決定しているケースが多々あります。本当は、自分に合ってるか分からないけど、「学校の部活、行事、定期テストの都合」「家-学校塾-塾・予備校(三角形)の距離」などの事情で決めざる得ないのが現役生の塾・予備校選びです。現役生の塾・予備校選びの軸は「限られた時間の中で、質の高い授業を受けること」と言うことが出来ます。

 

 

一方、浪人生には学校も、部活も、行事も基本的にはありませんので、時間に制約されず、第1志望校群の合格から逆算したゴールだけを考えて、(現役生より多くの選択肢を持って)塾・予備校選びをすることができます。

 

 

多くの塾・予備校には入塾時にクラス分けテスト(or 現役時代の模試結果を参考)を実施し、大学群別のクラス編成(早慶クラス、MARCHクラス、日東駒専クラスなど)になります。入塾開始時点からレベル別の授業進行となるため、入塾時の成績が高い生徒ほどレベルの高い授業を受けるため、理論上、入塾時の学力は拡がる可能性が高いということが出来ます。また一部の塾・予備校によっては成績が上がってもクラス替えはないため、所属しているクラスの大学群までしか合格できないということになりますし、一般的には大学群別のクラスの中で、その該当大学群に合格できる人はあまりいないと言われています。(大手予備校で早慶合格者を出しているのは東大クラスの生徒がメイン層です)そのため入塾時したら、自分がどのクラスからスタートする可能性が高いかは確認しておくようにしましょう。

まとめ

 

 

EDIT STUDYは、現役生より浪人生の方が多い大学受験塾・予備校です。

 

 

新入試の影響で、浪人できない年と言われてきた2020年度(2021年)新入試でしたが、「英語4技能・共通テスト記述見送り」となり、外部要因による浪人リスクはなくなりました。

 

 

あとは浪人というリスクテイクをして、成功を掴みにいくかどうか。

 

 

浪人生だからこそできる妥協のない塾・予備校選びをして、必ず志望校合格を掴み取りましょう!