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大手予備校批評

さて、そろそろ大学受験の大御所、大手予備校批評に入りたいと思います。大学受験に際して予備校を利用するのはもはや当然のことと言えます。その意味で予備校について批評することは多くの大学受験生に役立つと、普通は思います。

ところが、試しに「予備校批評」で検索してみますと、コレくらいしか出てきません。おやおや、このサイトがとんでもなく上位に表示されていますね。

こ…これは?

もしかしてもしかすると、予備校批評はやってはいけないこと…いわゆるタブーというヤツなのでしょうか。私のこの文章にも圧力がかかってくるのでは…などと余計な心配をしつつ、ここは今までより慎重に議論を進めたいと思います。

まず確認しておきたいのが、批評=批判ではありません。
ココのところ何卒よろしくお願いします。

批評=事物の善悪・優劣・是非などについて考え、評価すること。
批判=誤っている点やよくない点を指摘し、あげつらうこと。

ということで、予備校の良い点も悪い点も考えていきたいと思います。

予備校の現状

と、その前に予備校の現状から見ていきます。

そもそも予備校とは名称からして、高校と大学の間の予備的な学校のことです。つまり、メインとなる客層(あえて客層と言わせてもらいます)は、本来浪人生のはずです。

しかし、最近では高校3年生が予備校に通うこともまったく珍しくなく、ともすれば高校1年生から通うこともあります。中学生のコースもあります。このように予備校が本来の客層から離れてより多くの潜在的客層に手を伸ばす傾向は、今後予備校が潰れるまで加速していきます。なぜなら、もはや予備校のキャパシティーを満たすだけの大学受験浪人生は存在しないからです。よく少子化、少子化と言いますが実際にはどの程度受験生が減っているのでしょうか。それではデータを見てみましょう。

基本的には(大学・短大志願者総数)-(入学者総数)=(浪人総数)と考えられますので、このデータから浪人生の数を割り出してみましょう。

  • 1995年: 1,132,684-791,496=341,188
  • 1996年: 1,096,198-790,436=305,762
  • 1997年: 1,046,580-784,599=261,981
  • 1998年: 992,722-771,606=221,116
  • 1999年: 931,847-746,559=185,288
  • 2000年: 889,231-726,605=162,626
  • 2001年: 880,994-716,027=164,967
  • 2002年: 876,854-709,193=167,661
  • 2003年: 854,659-696,974=157,685
  • 2004年: 827,761-684,163=143,598
  • 2005年: 798,118-683,500=114,618
  • 2008年:111,572
  • 2009年:112,718
  • 2010年:113,220
  • 2011年:116,563
  • 2012年:115,824
  • 2013年:113,478
  • 2014年:113,478
  • 2015年:117,355
  • 2016年:103,740
  • 2017年:104,125

<p)出典:大学入試センター 過去の入試情報 志願者データについて

※浪人数=高等学校等卒業者とその他の合算(2008年以降)

この20年で浪人生は三分の一以下になってしまいました。これは深刻ですね。そしてもちろん、この人たち全てがどこかの予備校に通うわけではありません。そこで、予備校マーケティング部の人間が「次のターゲットは高校生だ!」と言ったかどうかは定かではありませんが、多分言ったと思います。

このような理由で、本来のターゲットから離れて高校生を狙うようになった予備校の台所事情は非常に厳しいものがあるのでしょう。これから先も、前に見てきたような少子化と大学定員数増加に伴い、浪人生は減少する一方です。また、大学の価値も下落し、よほどの大学でないと浪人してまで入る価値はないと思われています。そんな中生き残るためには、現役合格を掲げるか、東大・早稲田・慶應のような難関大学に特化するかしかありません。すでに世の中はそうなりつつありますね。当塾の方針はやや異なります。

ちなみに、ここには1995年からのデータしかありませんが、もっとも大学受験競争が激しかった団塊ジュニア世代(1971年~1974年生まれ)が18歳であった、1989年~1992年がおそらく予備校最盛期だったと推測されます。時代もバブルでした。さらにちなみに、会社員に言わせると「バブル期入社は使えない」とのことです。

予備校の良い点

私見では、予備校は組織が肥大しすぎたという一点を除けば、良いところばかりだと考えています。これは決して圧力に屈しているわけではありません。組織の肥大はある意味で致命的な欠陥だからです。それはひとまず置いておいて、具体的にどこが良い点なのかを考えてみましょう。

【1】圧倒的なデータ量

まずは情報です。予備校は庶民には知りえないような情報をどこからか仕入れて公開してくれまして、かくいう私もかなり予備校から情報を集めています。情報に関連して、模試や問題集の作成も予備校ならではの芸当でしょう。問題集くらいなら小規模な塾でもやってやれないことはないのかも知れませんが、どうせクオリティが低いので作るだけ迷惑です。この辺りはもう大手予備校の専売特許ですね。特に、代々木ゼミナールの情報量と河合塾のテキストには定評があります。

【2】指導ノウハウの蓄積

いくら発表された合格者数が信用ならないとはいえ、大手予備校に洗練された指導ノウハウがあるのは確かな事実です。特に、東大・京大・早稲田・慶応などの最難関大学に関しての指導力は見事の一言です。かの小沢健二がわざわざ「塾とか行かずに東大に入った」ことを強調していたのは、逆に言えば、この辺りの大学を受ける人で予備校のお世話にならない人はほとんどいないことを示唆しています。塾は本当に必要か?で少し触れましたが、最難関大学を目指すのなら塾よりも予備校を薦めます。

【3】仲間ができる・競争相手ができる

最近では早稲田塾のように「現役合格」を掲げる一方で、「高校でも大学でもない場所」のプラスイメージを強調する予備校が増えてきました。これは少し考えればおかしな話なのですが、とりあえずその企業戦略はそっとしておきます。とにかく、予備校には高校生であれ浪人生であれ、同じ環境で同じ苦労を共有し、同じ志を持つ仲間が集まってきていますので、そこに仲間意識が生まれると同時に競争相手にも恵まれ、大学受験勉強に必要な競争原理が作用します。

【4】進路相談ができる

圧倒的な情報量を誇る予備校では、その中から自分に合った進路を決定することができます。最近ではチューターという進路相談専門の人間が常勤していることも普通で、色々と親身になってアドバイスをしてくれます。名前さえ書けば入れる大学も教えてくれます。

このように見てくると、私が塾の必要性と定義した4つの要素のうち、実に3つは完璧に満たしています。つまり、問題があるのは「ひとりでは勉強しない人に(半強制的に)勉強させる」機能だけです。したがって、ひとりで勉強する習慣がある方は迷わず大手予備校に行きましょう。きっと力になってくれます。実際に私が受験したときには河合塾が力になってくれました。

予備校の悪い点

いよいよお楽しみの…失敬、非常に心苦しいですが、冷静な視点から予備校の悪い点を指摘したいと思います。先ほど予備校は組織が肥大しすぎたと言いましたが、すべての元凶がここにあります。大きくなりすぎた組織を維持するために、いくつかのしわ寄せが消費者に向いています。それでは具体的に見ていきましょう。

【1】大教室・大人数の授業

実は、これが予備校唯一最大の弱点で、ここから色々な問題が派生しています。そんなことは予備校側も重々承知しているため、最近は少人数制を強調していますが大した効果は期待できません。その昔は1教室に200人という気合いの入った授業も行われていまして(今もあるのか)、大手予備校にはその残骸として無駄に広い教室がたくさんあります。また、いま人気の衛星授業は大教室でテレビを見るだけです。

大教室・大人数の授業の悪い点は、第一に生徒側が理解しているかどうかに関係なく進んでいく点です。ただし、基本的に予備校の授業は非常に分かりやすいのでここはそれほど問題ではないでしょう。何が問題なのかというと、授業が終われば講師は生徒に一切責任を持たない点です。授業をもとに勉強するかどうかは全て生徒自身に任され、つまり「教えることは教えたから、あとは任せた」「勉強は自分でするものだ」となります。

これは一見正しいようにも思えます…が、ちょっと待ってください。
そもそも塾や予備校を本当に必要としている人は、ひとりでは勉強できない人たちのはずです。その人たちに「あとは自分でやってくれ」というのは、すごく無責任な話ではないでしょうか。

ここは非常に重要な点なのです。よく考えてみてください。
前に述べたように、自分で勉強できる人にとって予備校は大変役に立ちます。しかし、実情として世の中の何割の人が自分で勉強する習慣を持っているというのでしょうか。おそらく1割、多くても2割くらいでしょう。そして、彼らはほとんどが私立の中高一貫校に通ういわゆる受験エリートで、見事に合格実績を作り上げてくれます。大手予備校にとって、次の年の生徒集めに役立つ実績が全てであって、実績にならないレベルの生徒などはどうでもいいのです。このあたり、最近はさすがにゴマかしきれなくなって、2chなどの巨大掲示板でしきりに叩かれています。

少人数制クラスについても、大手予備校では15人~20人がせいぜいといったところですが、少なくとも10人は切らないと本当に責任を持った指導はできません。しかし、大手予備校は10人を切ってしまうと経営が成り立ちません。というよりも、テレビ授業がなければかなり厳しいと思われます。

本当に責任を持った指導とは、受験という目的に即し、なおかつ、その人の一生に役立つような自分で勉強する習慣を作り上げることと考えています。人格も固まりつつある高校3年生・浪人生の段階において、このような指導は大変骨が折れます。最初は「授業はサボらないように」とか「宿題はちゃんとやってくるように」など基本的なことから始めなければならず、さらに、いくら頑張ってもいわゆる合格実績には入らないかもしれません。それでも、塾の存在意義を考えると、この壁を無視するわけにはいきません。私は当たり前のことを言っています。しかし、世の中は往々にして当たり前のことが成り立っていません

このように、大教室・大人数の授業は構造的に致命的な欠陥を持っています。

【2】授業料が高い(かもしれない)

先に言いましたように、予備校の悪い点は大教室・大人数の授業の一点に尽きまして、あとは特に言うこともないのですが、上に書いたような致命的欠陥を理解せず、予備校に通えば成績が上がると考えて何科目も受講する場合は、高くつく可能性があります。なぜならサービスを含めたモノ全般には適正価格というものがあり、例えばipad2が3万円なら安いと感じますが、ただの壷が3万円だったらそれは明らかに法外でしょう。予備校にも同じことが言えます。大手予備校のHPにはほとんど授業料が書いてないのですが、○○○と××××だけは明記してありますので、これを参考にします。

まず、自分で勉強する習慣を持った人が、ペースメーカー・情報収集の場として予備校を利用する場合、英語・数学の2科目も取れば十分です。この場合の年間費用は下の表になります。○○○は週1回90分授業(4月~12月)、××××は週1回80分授業(4月~1月)です。

諸経費 授業料 月額費用
○○○ 30,000円 208,000円 26,444円
×××× 248,000円 240,000円 48,800円

××××の諸経費が高すぎるのが多少気になりますが、1ヶ月この程度で、情報と安心感が得られて、第一志望に合格するのならそんなに高くもないのかもしれません。ただし、夏期講習・冬期講習・直前講習の営業はすさまじいものがあります。また、諸経費は記載されているものを元に算出したので、実際とは異なる可能性があります。最近は「パケット制」という謎の制度も導入されているようです。

対して、漠然と4科目受講し、それで成績が上がると思っている人の場合はこうなります。その他の条件は同じにしてあります。

諸経費 授業料 月額費用
○○○ 30,000円 384,000円 46,000円
×××× 288,000円 480,000円 76,800円

自分で勉強する習慣がない人が週1回の授業に出ても効果は期待できません。私は完全に良心から言っていますが、それが信じられない方は自分で受講してみるしかありません。その辺りは個人の自由です。ただ私見を述べれば、この場合は、単なる壷が3万円だと高いように、高すぎる授業料と言えます。

予備校の悪い点は以上です。

結論

自分で勉強する習慣がある人は大手予備校に通いましょう。下手な個人塾よりも確実な効果が期待できます。逆に、自分で勉強できない人は大手予備校に通っても効果は全く期待できません。その様は、まるで信者が教団にお布施を払うが如く、です。

その場合どうすればいいか、ですが、私には分かりません。というのは、私が周りの人に塾をやると言ったとき、ほぼ全ての人に「あくどい商売だな」と言われました。天下の東大教授にも言われました。つまり、世間が考える塾というものはそんなものなのです。

また、何の根拠もなく「あくどい商売」とは言わないでしょうから、何らかのあくどい実態があるのは事実でしょう。しかし、私は再三述べているように塾業界に疎いので、どこが良心的な塾なのか、まったく見当が付きません。よって、渾身の一撃塾の選び方を見て決めていただくしか、今のところなさそうですね。広島県福山市にお住まいの方は若竹塾がいいでしょう。

※先日、このHPを見たと言って若竹塾塾長さんからお電話を頂きました。しかも、なんと私のことを覚えておられました!私が通っていた頃からかれこれ15年ほど経ちますが、いまだに現役で授業をなさっているそうで、すごい方だと改めて思いました。世の中には意外といい塾もたくさんあるのかもしれませんね。嬉しいことです。

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