2020.11.26
【2020年11月更新】早稲田を目指すための過去問対策 その1
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私立文系受験の難しさのひとつは過去問対策の難しさにあります。早稲田大学の文系学部は全部で10ありますが、各学部ごとに出題形式は大きく異なっています。さらにMARCHを含め、滑り止めの大学・学部まで考慮するとキリがありません。
また、過去問対策を繰り返したからと言って成績が爆発的に上がるわけでもありません。過去問対策はあくまでもアウトプット対策です。
傾向を掴むという目的で過去問対策をする必要はありますが、単にその目的であればセンター後に2,3回も解いてみれば十分です。基本的には受験本番まで、インプット自体を高いレベルで行っていくことが何よりも大切だと理解してください。
とは言え、早稲田まで志すのであれば一通りの学部の過去問に取り組んでおく必要があることもまた真実です。その上で、過去問対策は下記に気をつけて行いましょう。
① 正確に時間を計って本番をイメージして解く
本番ではよく知らない場所で、よく知らない人たちに囲まれて問題を解かなければなりません。イメージトレーニングを積まずにいつもと同じ力を発揮できると考える方が不自然です。特に英語に関しては頭がのぼせてしまうと何回読んでも意味がつかめないという状況に陥りやすく、それを見越して第一問に難問を持ってくるという出題方式もよく見受けられます。
普段できることを試験でもできるようにするためにはイメージトレーニングが非常に重要です。過去問演習の段階から自分なりのルーチンを作って守りましょう。
② 三科目全て解いてボーダーラインを越えたか確認
英語だけ、あるいは国語、社会だけ解くという生徒も散見されるのですが、上記本番のシミュレーションという点からは、やはり三科目全て解くことが望ましいです(直前期以外は 1~2科目でもOK)。
多くの大学で配点は公表されていないものの、問題数と正解数から得点率を出すことは可能です。自分が何%得点したかを計算しましょう。
※各大学は過年度試験のボーダーラインを公表していますが、たとえば早稲田大学人間科学部などは選択科目以外の英語・国語に関しても独自の得点調整を行っており、実際のボーダーラインより大幅に低い点数が公表されています。
ここは極端な例ですが、選択科目に関しては全ての大学で得点調整を行っており、余裕を持って合格を目指すためにはボーダーライン+5%~10%の得点を目安とするのが一般的です。
③ 問題を分析する
まずはどのような問題構成になっているのかを分析します。
英語であれば長文と文法の比率はどの程度なのか、英作はあるのか、空欄補充はあるのか、単語一致問題はどうか、TF(True or False)問題はあるのか、あるとしたらどの程度細かいのか、これら全てを科目毎に把握します。
試験開始前にどのような問題が出題されるのか全て言えるレベルまで、問題傾向を頭に叩き込んでおきましょう。
④ 間違えた問題の種類を判別する
多くの受験生は過去問演習を行った後に解答・解説を読んでいることと思いますが、このときに間違えた問題を大きくアウトプットの問題なのか、インプットの問題なのか分類する習慣を付けてください。
簡単に言えば、
「言われたらわかる」というものはアウトプットの問題で、
「言われてもわからない」ものはインプットの問題です。
そして、過去問演習で大きく点数を伸ばすコツはアウトプットの問題での失点をゼロにするという意識を強く持つことです。受験勉強の 8割は壮大な丸暗記ですので、暗記しているはずのもので失点しては受験勉強の意味がなくなってしまいます。
長くなってきましたので、次回へ続きます。