2020.4.21
新型コロナウィルスの影響で、どうなる高校の評定平均(内申点)、そして大学受験!?
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EDIT STUDYに通う高3生の中には、新型コロナウィルスの影響の中でも、指定校推薦を視野に入れながら一般大学入試に向けて勉強している生徒もいます。
みんな口をそろえて言うのが「高校の評定平均(内申点)ってどうなっちゃうんだろう」ということです。
評定平均(内申点)はあらゆる推薦入試の参考にされる指数で、2020年3月~5月までの学校自粛期間(2020年4月29日現在)に実施されていない定期テストをどのように評定平均(内申点)に反映するのか、そもそも反映されないのか、不安に感じている生徒も多いと思います。
評定平均(内申点)の計算方法は?
各科目の評定(3年分)÷科目数(5段階評価に反映したものが評定平均値)
評定平均はいつまでの数値が反映される?
評定平均値は高校3年分が対象です。つまり高校3年生の1学期が終わっている場合は、高校3年生の1学期までが含まれますが、2学期制の学校で夏に出願のある入試だと、高校3年生の1学期分が、途中でも算出される高校もあるようです。高校ごとで受験する入試の時期と高校によって異なりますので、学校の先生に確認しておきましょう。
どうなる大学受験?!コロナの影響Q&A完全版【2020年6月11日更新】
新型コロナウィルスの影響は?
新型コロナウィルスの影響により、高校2年生の3学期(後期)、高校3年生の1学期(前期)分の内申点が不透明な状況です。推薦入試において「超重要」な評定平均(内申点)はどのように評価されるのでしょうか。気になる方も多いと思いますが、現状はっきりしていません。
それでは評定平均(内申点)が3つの推薦入試(①指定校推薦②公募推薦③自己推薦)にどのように関わってくるか確認していきましょう。
①指定校推薦の合否は、評定平均で「ほぼ決まる」
指定校推薦で大学合格を目指す場合、評定平均で「ほぼ決まる」ということができます。指定校推薦は「高校の推薦を受けた代表者」という位置づけのため、高校側が学校代表として受験生を選びます。そして学校代表を決める上で最も客観的評価の対象としやすいものが、評定平均ということになります。そもそも、校内選考の基準は基本的に評定平均となる場合が大半を占めるため、最も重要な要素といえるでしょう。簡単に言えば、コツコツと真面目に学校の勉強に取り組んできた受験生が選ばれる大学受験の方式です。
②公募推薦の合否において、評定平均は「かなり重要」
公募推薦で大学合格を目指す場合、評定平均は「かなり重要」といえます。公募推薦においても、高校の先生や校長先生からの推薦状が必要になる場合がほとんどですので、学校を代表する生徒という認識も強まります。
そもそも一定の評定平均が出願資格として設けられている場合がほとんどですので、評定平均は「かなり重要」といえるでしょう。ただ、指定校推薦ほど評定平均を重視しているわけではないのがこの入試の特徴でもあります。合否の可能性は書類審査や2次試験での得点となりますので、そちらの対策も重要です。
③自己推薦合否において、評定平均は「ある程度大切」
公募推薦で大学合格を目指す場合「ある程度大切」といえます。
自己推薦入試は自らを推薦する入試ですから、生徒自身がPRする内容が評定平均以外にあれば問題ありません。
ただ一部の自己推薦入試にも、出願基準として評定平均が掲載されているケースもありますので、各大学の募集要項をよく確認してください。
「推薦入試」「総合型選抜入試(旧AO入試)」の入試日が遅れる可能性を示唆
萩生文部科学相は17日の閣議後会見で、来春の入学者を対象とした大学の総合型選抜(旧AO入試)と学校推薦型選抜について新型コロナウィルスの影響により「募集の時期を遅らせる必要がある」との考えを示した。
どうなる大学受験?!コロナの影響Q&A完全版【2020年6月11日更新】
一般入試に向けた大学受験勉強への影響は?
①夏休みの短縮 or ナシ
新型コロナウイルスの影響により、学校再開の目途がたっていないため、高校の夏休みが短縮される、もしくはナシになる可能性があります。(夏休みに授業を実施することが確定している私立高校も一部あるとのことです)もし夏休みが短縮される、もしくはナシになった場合、大学受験でよく言われる「天下分け目の夏休み」に高3生は学校の授業を受ける必要が出てしまいます。高3生はこの夏休みに大量の勉強時間を確保することで一気に既卒生、浪人生との差を詰めることが志望校合格には必要不可欠ですので、新型コロナウィルスの影響により大きなロスが生まれるかもしれません。
そのようなことも見越して、今すぐ受験勉強を開始する必要があります。
②範囲が終わらない科目が出てくる可能性がある
新型コロナウィルスの影響により学校再開の目途がたっていない状況ですので、年間の授業時間が減る可能性が高いと思われます。そもそも学校の通常授業の中で全範囲が終わっていない(最終的に冬休みの課題など終わらせている)とよく聞く日本史・世界史は「受験までに全範囲が終わるのか」という問題が出てきます。
文部科学大臣からは「授業ができる自治体とできない自治体にわかれた時、高校や大学の受験を同じ条件でやることが公平かということも考えていかなければならない」と発言していますが、いずれにせよ状況は不透明です。
今から日本史・世界史の内容を先取り学習することは必須と言えます。
コロナショックの影響で「理高文低」に変わる?
大学受験で志望校を選ぶうえで、最も大きな影響を与えそうなのは学部志望動向です。昨今の大学受験生たちは将来の就職先を視野に大学・学部を選ぶことが多くなってきています。新型コロナウィルスの影響により、世界経済の成長が鈍化する中、志望校選びにも多大な影響を与える可能性があります。ここ数年は売り手市場でしたが、企業の採用はほぼ間違いなく減少に転じ、特に事務系の文系採用が減る場合、2009年のリーマン・ショック後と同じように就職率が高い理系の人気が高まることになりそうです。現時点で文系選択をしている大学受験生が理系に変えることは難しいはずですが、総合情報学部、情報学部など文理両方を学べる学部の人気が高まる可能性があります。
さいごに
新型コロナウィルスの影響により高校からの課題をこなす以外に評点平均(内申点)を上げることは現状できません。そのため大学受験を一般入試で受験する生徒はもちろんのこと、推薦入試を狙う生徒も一般入試に向けて「今すぐ勉強を開始すること」はとても重要です。