2019.10.28
法政大学文学部-過去問分析-
Table of Contents
【英語】
■構成
哲学・日本文・史学:大問3題。試験時間60分。その他の学科:4題。試験時間90分。全問マークシート方式。
■時間配分 【哲・日文・史】 試験時間: 60分 【その他】 試験時間: 90分
哲・日文・史:60分で長文3題、約35問前後、その他の学科では90分で長文読解4題、設問数が50問前後あり、時間を省略できるポイントがほとんどない。「わからない問題は飛ばす」ということを強く意識すること。
■解法
“出題内容
■長文読解問題の比重が大きいのが特色である。語句・文を補充する問題となり、内容に重点の置かれた問題である。長文読解問題の英文は人文科学系自然科学系の論説文やエッセーが出題されている。設問内容は共通していて、空所補充、内容説明、同意表現、内容真偽、語句整序、などが出題の中心となっている。例年大問1題、設問が英語で書かれている。出題される英文のテーマは、社会問題、環境問題、科学、人間について、インターネットなど多岐に渡りる。
対策
■長文読解重視の出題であり、文法・語彙問題においても語彙を中心に問われることから、語彙力が前提となる。長文読解問題はテーマのはっきりした論説文が多く取り上げられる傾向にあるため、テーマの背景知識があると非常に有利である。
■読解問題の対策としては、下線部に対する問いなど参照箇所のはっきりとした設問がほとんどであるので、設問に対して正解を得ることを意識したい。本文全体の文脈や主旨を丁寧に読み取ろうとすると時間が無くなると考えてよい。本文全体を見て設問箇所の配置と内容を確認し、本文全体にわたる設問の場合は最初からすべてを、そうでない場合は大まかに大意が取れればよいだろう。
■独立した文法問題・会話問題が出題されないのが特徴であるが、長文読解の中で前置詞や文法理解は必要になるので、基礎事項を確認しつつ、問題演習を行うのがよいだろう。
■年度学部によって、新聞・雑誌などからと思われるかなり長文の記事が出題される。余裕があれば英字記事などをみて、ジャーナリズム特有の文体になれておくとよい。年度・学部を通じてほぼ同じ内容、形式なので、過去問の利用価値は大いにある。”
【国語】
■構成
文学部の国語は学科ごとに日程・問題構成が異なる。哲・日本文・史学科の試験は現代文・古文・漢文・国語常識各1題の計4題。英文・地理・心理学科は「古文を出題範囲に含み、漢文の独立問題は出題しない」現代文2題と古文1題の出題。試験時間60分。
■時間配分 試験時間: 60分
各問題15分程度。哲・日文・史学科以外は古文に20分確保したい。
■解法
“出題内容
■30-50字程度とはいえ記述問題を数問課している点が特徴で、法政の中では難度は標準的。とはいえ現代文2題・古文1題・(哲・日文・史はプラス漢文1題)で制限時間が60分と時間が厳しい。
■現代文では評論を中心とした出題で、選択式の内容説明、内容真偽、空所補充などが問われる。記述式の説明問題が必出。国語常識では書き取りや慣用表現、文法、文学史、四字熟語などの出題がある。
■古文は中古・中英の有名作品から出題されることが多い。設問は重要古語の意味や文法など基本的なものから読解力を見る問題まで幅広い出題となっている。文学史の出題も多く、例年出題されている。記述式では口語訳や内容説明が出題されており、口語訳や人物指摘の問題が出題されることもある。状況を精密に把握していく読解力が求められる。
■漢文は読みやすい本文に基本矩形がポイントになる問題が多い。ただし内容説明など、読解力を試されることも多い。
■難易度自体は標準的だが、問題量と制限時間の兼ね合いという点ではやや難といったところか。
対策
■最終的には1題15分程度で解けるよう意識して取り組みたい。現代文ではどのようなジャンル・文体の評論が出てきても筆者の意見を一通り読み取れるようにしておきたい。
■古文は読解力を問うものの、重要古語や基本文法を問う設問が一定数あり、学習成果を発揮しやすい問題と言える。重要古語を含む解釈や基本文法問題など、「内容を読めなくても、取れる」部分で確実に得点を重ねることが肝要である。漢文はともかくも基本句形を抑えることが何よりである。
■問題自体は標準的なため、特別に怖がる必要はないが、セ傍線部に当たったらそのたびに設問を確認し前後から速やかに回答を出していくということを心がけるとよいだろう。
■私立文系受験者は記述問題を苦手とする人が多く、結果、空欄で提出する受験者が続出するため、それなりにでも書けばアドバンテージが得られる可能性があることも確認しておきたい。”