2019.7.15
<2019年8月更新>「ケンブリッジ英語検定」「英検」受験はどうなの!?
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2019年11月1日、文科省は大学入試での英語民間試験の来年度導入を延期することを表明しました。
以下大学・学部情報は2019年10月時点のコラムになりますので、導入延期を踏まえた新たな情報は各大学・学部のHPをご確認下さい。本コラムでも順次情報を更新していきますので、引き続き本コラムをよろしくお願いします。
以下2019年10月時点コラム——————————————
こんにちは、2021年度大学入試改革(新入試)担当の初田です。
今回から、2021年度大学入試改革(新入試)にあたり各英語民間試験にどのような特徴があり、どの試験を受けるべきかについて考えていきます。
まずは、現在国に認められた各試験について確認していきしょう。
(※なんとTOEICが英語4技能試験参加を辞退するというとんでもないことが起こりました。今後も参加表明されている資格試験が辞退する可能性がありますので、情報には注意してください。)
【ケンブリッジ英語検定】
英国ケンブリッジ大学の関係機関が非営利で実施している英語能力検定試験です。
特徴として、スピーキングテストで受験者2名をペアにして行う対面式テストを実施しています。
試験はCEFRに完全に準拠しており、CEFR A1~C2レベル別の試験を受験することが出来ます。また、受験者の属性に応じて試験が用意されているのも特徴で、B2取得を目的とする試験の場合は「B2 First for Schools(就学前児童小中高生対象)」「B2 First(社会人および大学生等対象)」「B2 Business Vantage(ビジネスパーソン対象)」のいずれかから受験する試験を選ぶことが出来ます。
各試験はCEFR各レベルを合格目標としており、総合評価スコアに応じて、目標CEFRレベルの1つ上から1つ下の範囲までの認定証が発行されます。
(例B1 Preliminary for Schoolsの場合、目標CEFRレベルはB1ですが、総合評価スコアが140-159:B1の認定証、160-170:B2の認定証、120-139:A2の認定証を受け取ることが出来ます)
しかしながら、受験会場は全国11か所で北海道1、関西5、関東4、中部1となっており、東北、中国、四国、九州、沖縄の学生にとっては縁のない試験でしょう。
◎対応しているCEFRレベル:A1~C2
◇受験上のメリット
特にありません。
◆受験上のデメリット
学習・指導ノウハウをもつ学校や予備校が極めて限られているため、日本生まれ、日本育ちの学生は受験を検討すべきではありません。
【英検】
英検は公益財団法人日本英語検定協会が実施する英語能力検定試験です。
英語4技能試験に向けて、高校生及び既卒生を対象とした専用の試験が用意されることとなっています。
試験結果は受験した級の合否とCEFR換算でのスコアを受け取ることが出来ます。そのため、検定試験に不合格=CEFRスコアの取得が出来ない、という事ではありません。
各級の検定試験は隣接するCEFRレベルの範囲内のスコアとなります。(例:準2級=A1~A2、2級=A2~B1、準1級=B1~B2)
センター試験相当のレベルが英検2級と言われているため、英語外部試験スコアの加算があるMARCHを志望する場合はB1(英検2級取得)が合格への必要条件となり、B2(英検準1級)以上の取得でアドバンテージとなることが予想されます。
大学受験に使用できるのは英検CBTと英検S-CBTとなります。(英検S-interviewも使用できますが、障害をお持ちの方を対象としている試験であるため、本稿では割愛します)
英検CBTと英検S-CBTの違いは、S-CBTが高校3年生及び既卒生のみが受験可能であるという点です。要は大学受験生専用の英語検定試験ということになります。
国の成績システムを利用する場合、年2回受験機会があります。
なお、注意点として一つだけ考えておかなければならないことがあります。それは英検S-CBTについては予約を早期に取る必要があるという事です。
これは憶測の範囲を出ませんが、日本英語検定協会が受験者に対するキャパシティ不足を懸念しているからかと考えられます。
受験を検討される場合、「予約申し込み」と「本申し込み」を行う必要があります。「予約申し込み」を行った場合は必ず席が確保されるとの事なのですが、つまりは「予約申し込み」を行わなかった場合は席の用意が出来ない可能性があることを宣言しています。
また、この「予約申し込み」の時期も第一回検定の予約申し込みが2019年9月であり第二回申し込みが2020年1月であるのも気がかりな点です。
もし現在高2の方で漠然とでも英検受験を検討されている方は早めに「予約申し込み」をしておきましょう。
さらに、S-CBTで予約申し込みをされた方も含め受験会場は早い者勝ちです。受験の席を確保できたが東京に住んでいるのに山梨までいかなければならなかった、なんて冗談みたいなことも起こりえますから、計画的な受験と学習をするようにしましょう。
(詳細はこちらから確認できます。)
◎対応しているCEFRレベル:A1~C1
◇受験上のメリット
受験会場が各地にあります。2019年7月時点で英検CBTで15都道府県のテストセンター、英検S-CBTで全国186エリア・260のテストセンターが設置される予定です。
また受験・指導ノウハウが最も豊富な試験の一つでもあります。参考書なども豊富に出回っていますし、規模を問わず多くの私塾でも検定合格のためのコースが用意されています。さらに、オンライン英会話学校でもコースが用意されている場合があり、4技能全ての対策ノウハウに容易にアクセスできるため、自分に合った指導を受けやすいでしょう。
加えて、英検5級からステップアップして級を増やしていくことができるため、初学者にも優しい学習設計が可能です。
◆受験上のデメリット
特にありません。最も推奨される試験の一つです。
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