2020.8.25
<2020年8月更新>MARCH【明治・青山学院大学】2021年度入試変更点
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今回のコラムでは2021年度新入試でMARCH群の明治大学と青山学院大学の入試がどう変わるのかについて検証していきます。それぞれの大学・学部で変更点は異なりますので、順番に詳細を見ていきましょう。
明治大学
◆特徴は?
明治大学の2021年度新入試はsimpleだと言えます。なぜsimpleと言えるかというと各大学が2021年度新入試に対する基本方針としてHP上でも「変更しない」「過去を踏襲する」と打ち出しているからです。つまり志望する各大学・学部の従来通りの過去問対策を十分に積めば準備としては問題ないと言えるからです。
◆入試方式は?
明治大学の入試方式は基本的には従来通り全学部日程と個別日程、共通テスト利用という入試方式になります。またこの入試方式自体は他のMARCH学群の大学とも大きく変わりません。外部検定試験枠も各学部で設けられている学部がありますので、外部検定試験のスコア等を利用予定の方は大学HPで確認して下さい。
※外部検定試験枠も例年設けられていた学部と基本的には大きな変更はありません。
memo
ここでは変更点の少ない明治大学の対策の基本方針をあげておきます。各大学・学部の例年の合格最低点は7割前後でかつ出題範囲は高校レベルの基礎問題から7割前後出題されるのが特徴です。また見落としがちなのが受験科目トータルで合格最低点を上回れば合格できるという点です。つまり得意科目で8-9割取れれば、苦手科目で合格最低点を下回ったとしても合格できるということです。共通テストでも問われる「基礎力」(旧センター試験で3科目トータル85%前後のイメージ)と「過去問対策2-3年分」で十分対応できるということです。
ここからは例年と大きな変更なしとは言え、現役生も浪人生も各学部の試験内容の概要を掴みたいと思いますので、下記に明治大学文系学部の個別試験の概要を抜粋しておきます。
各学部試験概要(募集人数、試験内容)
法学部
①募集人数:個別試験375名 全学部115名
②試験科目:外→英語・ドイツ語・フランス語から選択 国→漢文独立問題なし 地歴・公民→世界史B・日本史B・政治経済から選択
③試験内容:外150点 国語100点 地歴・公民100点
④試験時間:外70分 国語60分 地歴・公民60分
商学部
①募集人数:個別試験485名(英語4技能利用15名)全学部80名
②試験科目:外→英語・ドイツ語・フランス語から選択 国→漢文独立問題なし 地歴・公民→世界史B・日本史B・政治経済・数学から選択
③試験内容:外150点(4技能:英300点) 国語100点 地歴・公民・数学100点
④試験時間:外80分(4技能:英80分) 国語60分 地歴・公民・数学60分
政治経済学部(募集人数は全学科合計)
①募集人数:個別試験465名 全学部90名
②試験科目:外→英語・ドイツ語・フランス語から選択 国→漢文独立問題なし 地歴・公民→世界史B・日本史B・政治経済・数学から選択
③試験内容:外150点 国語100点 地歴・公民100点
④試験時間:外60分 国語60分 地歴・公民60分
文学部(募集人数は全学科合計)
①募集人数:個別試験481名 全学部137名
②試験科目:外→英語・ドイツ語・フランス語から選択 国→現代文B・古典B 地歴・公民→世界史B・日本史Bから選択
③試験内容:外100点 国語100点 地歴・公民100点
④試験時間:外60分 国語60分 地歴・公民60分
経営学部
①募集人数:個別試験342名(英語4技能利用40名)全学部27名(英語4技能利用3名)
②試験科目:外→英語・ドイツ語・フランス語から選択 国→漢文は除く 地歴・公民・数学→世界史B・日本史B・数学から選択
③試験内容:外150点(4技能:当日試験免除4技能スコアを使用) 国語100点 地歴・公民・数学100点
④試験時間:外70分 国語60分 地歴・公民60分
情報コミュニケーション学部
①募集人数:個別試験392名 全学部25名
②試験科目:外→英語・ドイツ語・フランス語から選択 国→漢文を除く 地歴・公民・数学→世界史B・日本史B・数学から選択
③試験内容:外100点 国語100点 地歴・公民・数学100点
④試験時間:外60分 国語60分 地歴・公民60分
国際日本学部
①募集人数:個別試験130名(英語4技能利用100名)全学部10名(英語4技能利用18名)
②試験科目:外→英語・ドイツ語・フランス語から選択 国→漢文の独立問題は出題しない 地歴・公民→世界史B・日本史Bから選択
③試験内容:外200点(4技能:当日試験免除、4技能スコアを出願資格として提出) 国語150点 地歴・公民100点
④試験時間:外80分 国語60分 地歴・公民60分
青山学院大学
青山学院大学の2021年度の新入試は各入試方式に関して例年に比べて大きく変わります。今回は出題方式やをはじめ変更点の大きい青山学院大学の2021年度新入試は具体的にどう変わるのか?に関してまとめていきたいと思います。
特徴は?
青山学院大学の2021年度新入試の特徴としては難易度が今まで以上にアップします。具体的には2つ理由があります。まず1つ目が従来の試験方式と比較して共通テストの比重が大幅にアップする点です。そして2つ目が出題される問題の傾向が従来と変更点が大きく対策難易度がアップするからです。
なぜそう言えるか?
まず1つ目の共通テストの比重が大幅にアップするのは下の図をご覧いただくと分かりやすいと思います。下の図でわかるように一般選抜(全学部日程・個別日程・共通テスト利用)の中で例年と同じく個別日程の定員が一番多く、一般選抜のメインは個別日程というのが分かります。
次に下の図をみると一般選抜のメインである、個別日程で「共通テスト」のスコアが必須になる学部は経済学部以外すべてというのが分かります。昨年度までは旧センター試験のスコアが必須の個別日程が無かったことを踏まえると「共通テスト」のスコアの比重が大幅にアップしているのが分かります。
1つ目の理由から2021年度新入試における青山学院大学は経済学部の個別入試(募集定員355名)を除く全ての個別入試日程(募集定員1374名)で共通テストのハイスコアが必要になります。加えて出題傾向変更が大きいことも青山学院大学の2021年度新入試の難易度が今まで以上にアップしている2つめの理由です。2つ目の理由に関してはポイントが2つあります。①独自問題が科目横断的(英語・歴史・政治経済まで問われるなど)②小論文が学部・学科に特化したテーマになっているという点です。
他の大学や共通テストでも通用する「基礎力」や従来通りの「過去問対策」だけだと通用しないということです。学部・学科ごとの問われる背景知識や扱うテーマも変わるため、本来の「同じ大学であれば学部が違っても問題傾向が似ていて、対策になり得る」というのが通用しません。だから対策難易度が大幅にアップしているのです。
※青山学院大学一般選抜試験各入試方式詳細に関するコラム
以下2019年10月時点コラム——————————————
2019年11月1日、文科省は大学入試での英語民間試験の来年度導入を延期することを表明しました。
以下大学・学部情報は2019年10月時点のコラムになりますので、導入延期を踏まえた新たな情報は各大学・学部のHPをご確認下さい。本コラムでも順次情報を更新していきますので、引き続き本コラムをよろしくお願いします。
2021年度大学入試改革(新入試)と声高に言われている昨今ですが、最上位私立大学群に関してはあまり変わらない、というのが実情でした。
今回と次回でMARCHと呼ばれる私立大学群について確認していきます。
明治:全学部で共通テストを用いるが4技能試験は用いない。なお一般入試については不明。
青山:個別日程では経済学部と文学部の一部を除くすべての学部で共通テストの受験を必須化。英語外部試験は基本的に加点対象
【明治大学】
詳細は不明であるものの、「共通テストを全学部で利用し、共通テスト利用入試では4技能については用いない」、のが明治大学の方針です。以下は公表されている2021年度入試に関する資料の抜粋です。
1「 大学入学共通テスト 」 利用入試 (仮称)について
全ての学部で実施します。
2「 大学入学共通テスト」 の英語における英語外部4技能試験 の活用について
2021年度入試については、 全ての学部で活用しません。
3主体性等の評価について
2021年度入試については、JAPAN e Portfolio は 利用しません。なお、Web出願時 に 高校時代の主たる活動等を入力 して いただきます 。 入力データは一般入試 においては得点化せず、入学後の指導上の参考資料として利用します。
(出典:入学試験の主な変更点について)
共通テストを用いた入試制度を用意し、そこには4技能試験を用いないと宣言しているものの、一般入試については言及がありません。よって4技能のスコアを持っている必要があるかどうかは不明で、2019年7月現在でも検討中となっています。今後の明治大学の発表を注視していく必要がありそうです。
【青山大学】
青山学院大学は英語外部試験の導入を大きく受け入れる大学の一つです。一つずつ整理して確認していきましょう。
(詳細はこちらから:2021年度入学者選抜について(予告))
TOPICS
〇個別学部日程では共通テストを併用する方式としない方式で大きく分かれる
〇共通テスト単独の受験枠も用意されている。英語外部試験は加点対象
〇全学部統一日程での英語外部試験の利用は明言されていない
〇英語外部試験スコアの使われ方で提出できるスコアが異なる
〇個別学部日程では共通テストを併用する方式としない方式で大きく分かれる
チェックポイント
・共通テストを併用する入試方式は経済学部以外のすべての学部で実施される
・共通テストを併用する入試方式では、教育人間科学部のみ英語外部試験を利用しない
・共通テストを併用しないのは、経済学部と文学部英米文学科B/C方式
・共通テストを併用しない入試方式での英語外部試験利用の詳細は未発表
・共通テストを併用する入試方式では国語の記述式問題も評価の対象となる
まず、入試方式を大きく見ていきます。青山学院大学では、個別試験のみで合否を決定する入試方式が経済学部、文学部英米文学科B/C方式を除くがなくなり、その他のすべての学部では共通テスト+学部個別日程での試験によって合否が判定されるようになります。
英語外部試験の利用については、共通テストを併用する方式において、教育人間科学部のみが文系学部で使用しないとしています。また出願資格として用いるのが国際政治経済学部:国際政治学科B方式/国際コミュニケーション学科B方式となりますが、この出願資格となる具体なスコアはまだ発表されていないようです。この他の共通テストを併用するすべての学部においては英語外部試験のスコアは加点の対象となります。加点の具体的な割合はまだ発表されていません。なお、英語外部試験のスコアが加点のレベルに到達していなかったり、未提出(不受験)である場合でも受験は可能です。この場合、英語外部試験のスコアを除く総合点で合否が決定されます。
加えて、共通テストにおける記述問題が合否判定に用いられます。
共通テストを併用しない方式においては、英語外部試験のスコアをどのように利用するかの発表はありません。
〇共通テスト単独の受験枠も用意されている。英語外部試験は加点対象
チェックポイント
・英語外部試験のスコアは共通テストに加点
・国語の記述式問題も評価対象
共通テスト枠は今までのセンター試験と同様、各学部に設置されます。英語外部試験のスコアも含めた総合得点で合否が判定されますが、具体的な加点割合は不明です。なお、英語外部試験のスコアが加点のレベルに到達していなかったり、未提出(不受験)である場合でも受験は可能です。この場合、英語外部試験のスコアを除く総合点で合否が決定されます。
国語については記述式問題が加点の対象となります。
〇全学部統一日程での英語外部試験の利用は明言されていない
チェックポイント
・英語外部試験のスコアを合否判定に用いるか不明
・「知能・技能」に加えて「思考力・判断力・表現力」の評価に重点
全学部統一日程の英語では、『「読む・書く」を測り、「話す」ために必要な十分な語彙、理解度を備えているか評価します。』と発表資料に記されていますが、そのために英語外部試験のスコアを用いるのかどうかは明言されていませんでした。英語外部試験のスコアについて検討する、とも書かれていないことから、用いないような気もしますが、正式な受験要綱がでるまで待ちましょう。
また、「思考力・判断力・表現力」の評価に重点を置いた出題をするとの事ですから、共通テストのような記述式問題の出題が予想されます。
〇英語外部試験スコアの使われ方で提出できるスコアが異なる
チェックポイント
・入試得点へ英語外部試験のスコアが加点される場合は受験の前年のスコアが必要
・英語外部試験のスコアが出願資格となる場合、出願期間末日から二年以内のスコアが有効
青山学院大学では入試の際に使用できる英語外部試験のスコアが、入試得点への「加点」に用いられるのか「出願資格」として用いられるのかで提出できるスコアの取得時期が変わります。
「加点」の対象とされる場合、大学入試英語成績提供システムからの提出が必須となるため、受験する前の年の4月から12月までの間に必要なスコアを取得しておく必要があります。一方、「出願資格」となっている場合は、出願期間末日から起算して二年以内のスコアが有効となるため、ある程度腰を据えた対策が可能です。
青山学院大学を受験する受験生は共通テスト+個別日程の二日間を受験期に割く必要があるため、受験の際は早めの意思決定が必要となるでしょう。
また、ほとんどの入試方式にて共通テストの受験が必要となります。記述式問題の対策が受験には必須となります。
さらに、英語外部試験のスコアを用いた合否判定がほとんどの学部で行われるため、青山学院大学に合格したいのであれば英語外部試験の対策も必須となるでしょう。
僅かに英語外部試験を用いない教育人間科学部が今のところ抜け道となりそうですが、英語外部試験のスコアを持っていない多くの受験生が殺到することが予想されるため、倍率の大幅な上昇が見込まれます。
他の学部と入試方式を異にしている経済学部/文学部英米文学科での英語外部試験のスコアの取り扱いについても気になるところです。
2021年度において青山学院大学は受験条件の難化が見込まれ、より早い時期からの対策が求められることは間違いありません。
日ごろの基礎知識の学習や英語外部試験対策・記述対策と真正面から取り組み準備しておきましょう。
ちなみに、高校生時代の活動記録は提出が必要となるのみで合否判定に用いられません。
いかがでしたでしょうか。青山学院大学はこの度の入試改革に大きく寄せた受験方式を採用しています。一方、明治はまだ受験生に待ちの姿勢が必要なのがつらいところです。
EDIT STUDYでは引き続き私立大学文系受験生へ向けた受験情報のチェックと更新をしていきますので1~2カ月に一度程度のペースで見に来ていただけるとお役に立てるかと思います。
次は残りのMARCHの大学を見ていきましょう。
新大学入試に向けたDIETSTUDYの取り組み
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分かりやすく1分で理解できるようにまとめました。