2019.6.19
<2019年6月更新>2021年度大学入試改革(新入試)の概要
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2019年11月1日、文科省は大学入試での英語民間試験の来年度導入を延期することを表明しました。
以下大学・学部情報は2019年10月時点のコラムになりますので、導入延期を踏まえた新たな情報は各大学・学部のHPをご確認下さい。本コラムでも順次情報を更新していきますので、引き続き本コラムをよろしくお願いします。
以下2019年10月時点コラム——————————————
こんにちは、2021年度大学入試改革(新入試)担当の初田です。
このコラムでは、私立大学文型を志望する学生の方と、その親御様に向けて可能な限り具体的に、かつ分かりやすく2021年度大学入試改革(新入試)ついてお伝えしていき、来年に迫った受験に役立て行けるようなサイトを目指してまいります。
【2021年度大学入試改革(新入試)で変わる3つのポイント】
まずは大学入試改革で変わる3つのポイントについて確認します。大学入試改革にあたっては
①センター試験の廃止と共通テストによる記述式試験・英語4技能試験の導入
②一部大学における一般入試での高校調査書の提出必須化
③AO推薦・公募推薦の廃止と総合型選抜、学校推薦型選抜の導入
の3つの点で制度的な改革が行われます。EDIT STUDYにおいて皆様に提供できるサービスとしては①と③の一部が関係してくることかと思いますが、それらについては追い追いHPにて公開させていただきます。
【2021年度大学入試改革(新入試)が行われる理由】
さて、まずは、大学入試改革が行われるに至った経緯についてお話しておきます。
観念的なお話が多いので、興味のない方は下の方まで読み飛ばしてください。
細かい事はあえて無視しますが、そもそも現在の学校教育とは、個人としてよりよく生きるため、そして、日本の形成者としての私たちの水準を維持するため行われるものと考えられています。
そして「日本の形成者として」求められる資質は時代の変化によって大きく変わります。戦後からバブル崩壊に至るおよそ45年間は、日本国内において共通した価値観の元、日本語をしゃべる人々と有形の製品を作れることが必要とされ、そのために正確な知識を持つことが求められてきました。
そしてインターネットの出現からグローバル化の進展した現在に至るにつけ、人工知能技術をはじめとする技術革新や、社会構造が急速に、かつ大きく変化していくなかで、私たちには新たな資質が要求されるようになりました。それは、正確な知識の下、世界中の異なった価値観を持った人々と、言語の違いを超え、有形無形の製品やサービスを作りだし、予見の困難な時代の中で新たな価値を創造していく力です。
このような社会的背景の踏まえ、国は種々の教育改革を行ってきました。この大学入試改革も2020年から始まる小学校の英語必修化などにみられる一連の教育改革の一つとして実施されるものとなります。
そして大学入試改革は高等教育と大学教育の連携を深める「高大接続改革」の一環として行われ、グローバル化の進展や人工知能技術をはじめとする技術革新などに伴う社会の変化の中で『学力の3要素』(1.知識・技能、2.思考力・判断力・表現力、3.主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度)の中の1.知識・技能だけでなく、2.思考力・判断力・表現力、3.主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度を評価するための教育改革となります。
以上を前提に、先に挙げたこの度の入試制度改革を俯瞰すると
①センター試験の廃止と記述式試験・英語4技能試験の導入
→知識・技能のみによる評価ではなく、思考力・判断力・表現力も評価の対象とする。
②一部大学における一般入試での高校調査書の提出必須化
→知識・技能のみによる評価ではなく、主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度も評価の対象とする。
③AO推薦・公募推薦の廃止と総合型選抜、学校推薦型選抜の導入
→思考力・判断力・表現力、主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度による評価のみではなく、知識・技能も評価の対象とする。
というように、知識・技能特化型(知識や技能だけは持っている人)や思考力・判断力・表現力特化型(口だけは達者な人)、主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度特化型(部活などやりたいことだけやってきた人)の人たちは不利となり、3つの能力を総合的に持つ人が評価されるようになるのが、この2021年度大学入試改革(新入試)であると言えるでしょう。
新大学入試に向けたDIETSTUDYの取り組み
新大学入試に向けてDIETSTUDYが取り組んでいることを
分かりやすく1分で理解できるようにまとめました。