受験制度について

まずは受験というものがどういうものか、簡単に現在の大学受験制度を確認しておきます。受験生にとっては常識的な事項ですので、すでに知っている方は読み飛ばして次の大学への最短距離からお読みください。ここでは受験勉強のことは何も分からないという方にも御理解いただけるよう丁寧に解説していきたいと思います。

大学入試は大きく2つの流れに大別されます。

ひとつが一般入試で、もうひとつが推薦入試です。
大学に入るためには以下の4つの道のどれかを必ず選ぶことになります。

大学合格への道 志望大学 評価方法
1 ◆勉強量最大
気合いの努力家向けコース
全国公立大学 センター試験
2次試験
2 ◆勉強量自己管理
怠け者~オタク向けコース
全私立大学 個別試験のみ
3 ◆勉強量最小
とにかく効率重視
私立大学の大半
513大学1461学部
センター試験のみ
(一部個別試験アリ)
4 ★不可侵領域
抜け道(推薦・AO)
多くの国公立・私立大学 調査書・面接・小論文など

※推薦・AO入試は評価基準が不明なため、不可侵領域としました。

一般入試について

さらに一般入試は大きく2つの試験に分けられます。
ひとつはセンター試験で、もうひとつが各大学の個別試験(国公立大学の場合は単に2次試験と言われます)になります。

センター試験はかつて共通一次試験と呼ばれたように、国公立大学を志望する受験生は必ず受験しなければなりません。一方、私立大学を志望する受験生は必ずしも受験する必要はありません。というより、私が受験生だった15年ほど前まではいわゆる「私立専願」の受験生がセンター試験を受験することはまずありませんでした。しかし、最近の少子化の流れを受けて志望者数の減少に悩む私立大学は10年前くらいからセンター試験での採用枠を積極的に設置し始めました。

以上が点数勝負の明快システム、一般入試の大枠です。

推薦入試について

次に推薦入試ですが、こちらはなんとか優秀な学生(あるいは顧客)を早めに確保しようと各大学も躍起になっているようでして、さらにはこれに楽をしようとする受験生の心理が追い風となって、最近特に凄まじい勢いで流行しています。

その数、実に全大学の98.2%に当たる722大学で実施されており、推薦入学者数は全入学者数の35.1%を占めています。私立大学に限れば全入学者のうち推薦・AO等で入学した生徒が51.6%と、過半数を越えてしまっている状況です。(2011年度データ

ただし、この制度、大学毎に選考方法や出願時期が異なったり「AO入試」などと横文字を導入してみたりと、ほとんど嫌がらせに近い分かりにくさになっていますので、ここでは簡単に概要を説明するにとどめます。

推薦制とは一般的に「学業成績、人物ともに優秀で、健康であり、志望する学部・学科に高い能力と適性を持つ者」を「学科試験ではない方法で」受け入れる制度のことです。また、AO入試の方は「学力だけでなく、受験生の大学・学部への適性や特技、資格、学習意欲などを総合的に評価するシステム」とのことです。ん、何が?

そもそもAOというのは皆様のご想像通り、世界に名だたる先進国アメリカの受け売りです。正式名称はAdmission Office(アメリカの大学入試担当部門)。

個人的な見解を述べさせていただくと「学力だけじゃなく」のお題目は素晴らしいと思うのですが、単に生徒数を集めたいだけとしか思えない大学も多数見受けられ、また、学校主導の指定校推薦の場合、合格後は基本的に入学辞退はできませんので注意が必要です。

※入学辞退も可能なのですが、そうすると翌年以降の推薦枠が減らされて後輩に多大なひんしゅくを買います。また、推薦で入学して留年するとこれもまた推薦枠の減少に繋がります。

さらに言えば、有名大学ならまだしも無名のボーダーフリー大学に楽だからといって推薦入学するのは色々な意味でお薦めできません。別に当塾に来てほしいからではなく独学でも大手予備校でもいいのですが、人生で一度くらいは真剣に勉強した方がいいと思います。辛いことも含め、大学受験勉強の経験はきっといい思い出になります。

ちなみにボーダーフリー大学とはあまりにも低偏差値・低倍率のため実質無試験で合格できる大学のことを指します。大学に通っているとはいえ全く勉強できない、というよりも大学受験の勉強をした形跡さえ見られない方がこのところ散見されるのはこのボーダーフリー大学の存在による部分が大きく、ゆとり教育なんかよりもよほど深刻な問題だと感じます。略称・愛称はBF大学。